今回は、妖しくも美しい和風ダークファンタジーの一枚です。

舞台は、冷たい水が流れる地下深くの洞窟。黒を基調とした艶やかな着物をまとった女性が、紫の光に導かれるように奥へと進んでいきます。着物には蛇を思わせる文様が描かれ、複雑な髪飾りや扇、手にした鏡まで、どこか人ならざる世界へ通じる道具のようにも見えます。
その先で待つのは、無数の蛇を髪のようにまとった異形の女神――「蛇髪神」。
洞窟の周囲には朽ち果てた人影が並び、足元には妖しく発光する紫の花。暗い画面の中にわずかな紫色の光を置くことで、恐怖だけではなく、神聖さや美しさまで感じさせる世界になりました。
個人的に気に入っているのは、女性が逃げるのではなく、静かに蛇髪神と向き合おうとしているところです。
これは討伐なのか、契約なのか、それとも自分自身の運命を知るための対面なのか。
一枚のイラストから、その前後の物語を想像できるような作品になっていれば嬉しいです。


コメント